有限会社システムプラネット 様
当センターへ相談されたきっかけを教えてください。
当時、家族の病気といった事情もあり会社経営に専念することが困難になっていました。しかし、社員の雇用、お客さまへのサービスは継続していきたいと考えており、さらに新規事業として介護保険ソフトのクラウドサービスの計画も進めていきたかったのですが、時間や人手が不足していて非常に厳しい状況にありました。
そんなとき、兵庫県事業承継・引継ぎ支援センターのパンフレットを見たのが相談のきっかけです。
特に不安だったことをお聞かせください。
第一に、自分の会社が引継ぎ出来る状況なのかさえ全く分からず不安に思っていました。理想は社員に後を継いでもらうことですが、承継のための教育も十分ではありませんでした。
そして何より、「社員に長く勤めてもらいたい」という想いで会社を立上げたにも関わらず、それを叶えられなくなるのではないかと気がかりでした。
M&A期間中のことをお聞かせください。
譲渡先候補であった糟谷社長とは、偶然にも25年前からの知人であり、はじめの面談の際にはお互いに驚きました。
糟谷社長は明るくバイタリティがあり、前に突き進む強い力をお持ちの印象を受けました。株式会社シーナ様の事業は「介護サービス」であり同じ介護業界であることや、糟谷社長がIT業界での経歴をお持ちで「介護保険ソフトのクラウドサービスを商品化する」という長年の夢があり、目指す地点が私と同じだったのが非常に共感できました。
また、社内にシステムエンジニア(現在の執行役員)がいらっしゃり、システムプラネットには不足していた指導ができる営業のプロもいらっしゃったので環境もとても理想的でした。
糟谷社長も、資料の提出など迅速に対応してくださり、本当にスムーズに引継ぎが行えました。
M&Aを進める中で、特に印象に残っているエピソードがあればお聞かせください。
予想外だったことは、はじめは1年、長ければ6年はかかると言われていた引き継ぎ期間が、わずか2ヶ月で済んだことです。
承継の間は守秘の関係で、周囲には一切相談ができないため、スムーズに話が進んで本当に心が救われる思いでした。
あとで聞いたことですが、2ヶ月というのは新記録だそうです。これは「クラウドサービスを商品化する」という共通の目標があったからこそだとスムーズに進んだのではないかと思っています。
社員に伝えたときは、びっくりさせたと思いますが、結果的に短期間で引き継げたことは、関係者全員にとって良い結果になったと感じています。
引継ぎ後の現在のこと、今後の目標を教えてください。
良い意味で“ひとつの会社となり、セクションや競合意識を持ってもらいたい”という糟谷社長の意向もあり、現在は株式会社シーナ様とシステムプラネットが同じフロアで、壁で隔てることなくオープンな環境で仕事をしています。
株式会社シーナ様と一緒になったことで、システムプラネットの商品力も向上していくと思います。
「介護をしている会社がつくるソフトだからこそ、お客さまのかゆいところに手が届く」という強みを拡大していくことを戦略とし、お互いに感化し合いながらクラウドサービス商品化の計画を具体的にし、手を取り合って目標への一歩を踏み出しました。3年以内にはグループとしての事務所の引越しも目標に掲げています。
- エリア
- 神戸市兵庫区
- 譲渡方法
- M&A
- 引継ぎ期間
- 約2ヶ月
- 業種
- サービス業
- 支援方法
- M&A業者と連携したマッチング